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診療科目: 外科

■ 外科診療 / ■ 内視鏡診療

外科診療

  • 避妊、去勢
  • 軟部外科(消化器、泌尿器、生殖器など)
  • 腫瘍外科(体表腫瘍、腹腔内腫瘍、口腔内腫瘍など)
  • 整形外科(骨折、脱臼など)
  • 神経外科(椎間板ヘルニア症など)
  • 歯科疾患(歯石除去、抜歯など)
  • 眼科疾患(各種フラップ、眼瞼腫瘤、チェリーアイ、眼球摘出など)

当院ではさまざまな方法で手術による生体への負担を極力減らす努力もしております。
以下に一例を紹介します。

■ 手術器具

ソノサージ

ソノサージ(超音波手術システム)

ソノサージは超音波のエネルギーで血管の凝固と同時に切開ができる最新の超音波メスで、糸を使わずに安全・確実な止血・切除ができるので手術時間の短縮が可能となります。

また近年問題になっている縫合糸反応性肉芽腫と呼ばれる縫合糸が原因でおこる疾患予防にもなります。


ソニックビート・サンダービート

ソノサージ

先程紹介したソノサージのアップグレードしたもので高周波電流と超音波振動の2つの技術を用いた世界初の手術器具です。手術の動きというのは

  1. 血管を封止する
  2. 組織をはがす
  3. 組織をつかむ
  4. 切開する
  5. 出血時に止血する。

というのが基本的なサイクルになります。
この手術器具はこれらすべての動作に高い性能を発揮してくれるため、さらなる手術の安全性の向上と手術時間の短縮が可能となりました。

■ ICU(酸素室)

24時間体制で温度、湿度、酸素濃度を管理することができます。
酸素吸入が必要な重症な動物達の治療や手術後の回復室として使用します。

■ よくみられる手術の一例

腹壁ヘルニア

先天性、後天性(事故、術後)に関わらず、腹筋に穴があき、その穴から腹腔内の内容物(脂肪、腸管)が出入りしている状態です。
治療には手術しかなく内容物が絞扼して血流が遮断されると壊死、疼痛がおこり最悪の場合命に関わることになります。

腸閉塞

直前まで元気にしているが異物が腸につまった直後から頻回に嘔吐をするようになります。
この場合早期に診断、手術を行わなければ腸管の壊死、腹膜炎により命を落としてしまいます。

胆嚢疾患

総胆管の閉塞により嘔吐、黄疸、元気消失、突然死が起こる疾患で高脂肪の食餌、高脂血症、ホルモン疾患などの影響で胆嚢の収縮力が落ちるのがきっかけだと考えられています。
閉塞が起きれば手術が必要になりますので定期健診などで普段から胆嚢の状態を知っておく必要があります。

膀胱結石

膀胱内に結石ができ、長期間にわたる血尿、頻尿を繰り返す病気です。
結石の成分により治療方法は様々で食事療法で改善される場合もあれば手術でしか改善しない場合もあります。

脾臓腫瘍

健康診断で偶然発見されるか、腫瘍が破裂することによる出血で状態が悪くなり発見される疾患です。
破裂さえしなければ無症状なことも多いものですが破裂した場合大量の出血が起こります。



内視鏡診療(硬性鏡、軟性鏡)

■ 腹腔鏡手術

腹腔鏡手術のイメージ図

腹腔鏡手術とは、おなかに開けた数か所の穴から外科手術用の内視鏡や鉗子を挿入し、おなかの中の映像を見ながら行う手術のことです。
開腹手術に比べ傷口のサイズ、手術侵襲(手術による身体への負担)を減らすことができるため入院期間の短縮ができるなど様々なメリットがあります。

メリット
  1. 傷が小さい
  2. 術中、術後の疼痛が少ないため回復がはやい
  3. 癒着が少ない
  4. 血管も目視できるため出血確認も可能
  5. 小さい傷でおなかの中全体を見ることができるため他の検査、手術の併用も可能
デメリット
  1. 開腹手術よりも費用がかかる
  2. 手術時間が延長する傾向がある
  3. お腹を炭酸ガスで膨らませる必要があるため腹腔鏡下手術に特異的な合併症がありうる
現在当院で可能な腹腔鏡手術
  • 避妊手術(卵巣摘出・卵巣子宮摘出)
  • 停留睾丸摘出術
  • 膀胱結石摘出術
  • 整形外科(骨折、脱臼など)
  • 予防的胃固定手術
  • 各種組織生検検査(肝臓、膵臓、腸管など)

■ 消化管内視鏡

消化管内視鏡システム

消化管内視鏡とは口や肛門などの自然孔よりカメラを入れることで傷をつけることなく内部の状態を確認することができます。

長期間に渡り嘔吐、下痢が続いている時には消化管内の観察、組織を少し取ることで原因を追究することができます。また異物などを飲み込んだ場合、胃の切開などを行わずに異物をとることができます

現在当院で可能な消化管内視鏡検査、処置
  1. 異物の誤飲(異物によってはとれないものもある)
  2. 慢性的な嘔吐の原因追及(胃、十二指腸の観察、生検)
  3. 慢性的な下痢の原因追及(大腸の観察、生検)などです。
メリット
  • 傷をつけることなく検査、処置が可能
  • 組織の採材も可能なため病名の診断も可能
デメリット
  • 全身麻酔が必要
  • 採材する組織の量が少ないため確実な診断がでないこともある
胃内異物

十二指腸の観察

十二指腸生検

結腸の観察